まんなか世代の公務員が探す『この先』のヒント Vol.5

隣町の映画館に初めて友達と出掛けた時、少し大人になったような気がしました。そういえば、大宮駅前にも映画館ってなくなりましたね。ちょっと意外ですが、さいたま市の隣の上尾市には映画館がないそうです。今回は、その上尾で「まちの映画館」をつくりたいと活動している、上尾市役所の佐藤光敏さんを訪ねました。

<佐藤光敏さんプロフィール>
上尾市役所総務部職員課副主幹。上尾市国際交流協会副会長。上尾に「まちの映画館」をつくる会代表。
大学時代、「国際政治から自分たちの生き方を考える」をテーマにゼミで学んだことから地方公務員を志す。
勤務の傍ら市民活動にも参加している。

-上尾で映画の上映会を始めたきっかけを教えてください。

はじめて開催したのは東日本大震災から3か月後の2011年6月でした。中越地震からの復興を描いた「1000年の山古志」です。
深谷シネマ館長の竹石研二さんから「県内の宿場町に映画館を復活させたいので、上尾で開催しませんか。」と声をかけられたのがきっかけです。そのメンバーを中心に「上尾に『まちの映画館』をつくる会」を立ち上げました。3か月に1回のペースで映画会を開催し、通算で34回になります。360人の席が満席となり、お帰りいただいた会もありました。そのほか、上映後におしゃべりできる少人数のミニ上映会も。1945年の長岡空襲とその後の長岡花火への流れを描いたセミドキュメンタリー映画「この空の花-長岡花火物語」を上映した時には、大林宣彦監督に大雪のなか、上尾に来ていただきました。とても印象に残っています。

上尾に「まちの映画館」をつくる会 とは
https://ageo-cinema.jimdo.com/

-上尾市国際交流協会の副会長とのことですが、いつから会に関われたのですか。

大学でゼミの指導してくれた国際政治学者の下羽友衛先生から、「国際政治と一人一人の生き方は繋がっている」という視点を教わりました。自分自身がどう生き、どう動くのかを先生に問われ続け、地域の国際交流イベントに関わり始めました。その成果を先生と仲間で、『学び方・ライフスタイルを見つける本~アクティブな地球市民になるためのゼミ~』という本にまとめています。入庁した翌年の1996年に上尾市国際交流協会が立ち上がり、声をかけられました。会の創立時から理事をしています。

-キャリアコンサルタントの資格取得を目指されていますね。

県へ派遣され、市町村職員対象の研修を担当しました。市に戻ってからは職員の人材育成を担当しています。通算で7年、人材育成に携わっています。これまで学んだことを形にしたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得に挑戦しています。これからの役所は、人がもっと大事になるはずです。職場ではお互いの話が聞けているようで、聞けていませんよね。話をきちんと聞いて受け止めると、本人が動機づけされていきます。その人自身が持っている能力を発揮するためにも、話をきちんと聴けるようになりたいと考えています。

-地元上尾への想いを聞かせてください。

「上尾には何もない」とおっしゃる方がいます。なければ自分たちで作ればいいという想いで活動しています。そこをテコにして、色々な活動が生まれたらいいですね。

-まんなか世代へ一言お願いします。

まんなか世代って、家庭も仕事も大変で疲れますよね。人生100年時代とか言われても先が見えない感じがするし、社会をリードしなきゃいけないような立場でもありますし。「どうすりゃいいのさ」って嘆きたくもなります。
キャリア理論を勉強して、スーパーという学者が唱える、「ライフ・キャリア・レインボー」という考えに出会いました。人生は「子ども」から始まって、「学生」「余暇人」「市民」「労働者」「家庭人」「その他」という7つの役割を持っています。年齢やその人の生き方に応じて役割が虹のように重層化していることを図に表しています。ゴチャゴチャしていた自分が役割ごとに整理されました。自分の役割に対して、それぞれの「ありたい姿」をイメージしながら、「いま、ここ」をエンジョイしたいなって思っています。
自分がエンジョイするためには、自分がWell-Beingでなくてはいけませんよね。これまでを振り返ったり、これから進む方向をイメージしてみる時間を作ってみてもいいのでは。最初は一人でやるのは難しいと感じることもあります。私がキャリアコンサルタントになったら、話を聴くお手伝いをできたらと思っています。

宇宙(そら)の旅日記
佐藤さんは中学生の時から強制されることが嫌いだったそうです。高校時代は映画にはまります。大学では恩師から生き方を学びます。その頃の想いを抱えながらサードプレイスと職場で地道に実績を積み上げてこられました。その姿は力みなく、自然体なのが憧れます。


上木宇宙〜執筆者プロフィール〜
上木 宇宙(うえき そら)
平日は、パッとしない公務員。土日は、「人生100年時代」の旅人。元気な100歳、『百寿者』を目指しています。まずは、健康第一。85歳までは、ほそぼそ働き続けたい。定年後、私ができる仕事は?人生100年時代、公務員の2大リスク「定年制」と「副業禁止」。その壁は壊さずに、なんとかよじ登ってみたい。登った先に、どんな景色が見えるのか?私の知らない景色を見ている、憧れの人生のセンパイたちを訪ねます。
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