『ぐるぐるゆるっと子育て@高齢出産』vol.14(下)~高校受験に挑む春~

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受験には向かないタイプだねと夫婦で話しながら、そうも言ってはいられなくなりました。
部活動で知り合った仲の良いお友達の紹介で、中2の夏休みから塾に通い始めました。
お友だちの中ではやっぱり一番後をついていくような感じです。

 

本人は高校に興味がまだ向いていなかったので、部活動や定期テストを口実に、中2の秋の学園祭などに本人は行くこともありませんでした。

中3への進級間近な2月の終わり。コロナによる突然の休校となりました。
部活動も停止です。
それまで目の前の目標に向かって全力で取り組んでいた息子は、すべてのことが一瞬で真っ白になってしまい、しばらくは何も手につかない様子になりました。

埼玉県では、北辰テストという模試が進路指導の大きな目安になっています。
年間8回行われるものが、4月は中止。そのほか3か月は自宅受験となり、評価の対象外となりました。

例年なら春から行われている高校の学校行事や説明会、オープンキャンパスもありません。
夏休み以降、ぎゅっと縮めたスケジュールで志望校を決めなくてはなりませんでした。

それでなくてもゆったりペースの我が子。私は内心不安でいっぱいだったのですが、自分で決めて自分で挑んでほしいと思っていたので、ぐっと我慢をしてきました。

突然の休校で張りと目標を見失い、6月あたりまでは荒れ模様だった息子ですが、学校が再開して、夏の講習会に参加したあたりから、友達の影響もあって進路について真剣に考えるようになりました。
真剣に取り組むと結果も出ます。秋以降、成績は上向いていきました。
すると今度は欲が出てきたようで。
そこから偏差値をまたぐんと上げないと届かない学校を目指すようになりました。

 

まずは12月の末になってようやく、希望する押さえの私立高校の基準に達しました。それはもう、ものすごい緊張感とかんばりでした。
けれども、その時点で第一志望の県立まで偏差値をもうふたつ上げないとなりませんでした。

さあ、そこからが地獄のはじまり。

右肩上がりを続けてようやく届く志望校なのに、1月は燃え尽き症候群で、目はうつろ、学習にも身が入らず、成績が停滞もしくは下降するときもありました。

これまでに見たことのない意志の強さと頑張りを見せていた息子に、私はそれ以上「がんばれ」とは言えませんでした。
だけどそこでなんとか気持ちを持ち直して踏ん張らないと、希望はかなえられません。

気ばかり揉みながら、2月に入っていました。2月末の入試まで一か月もありません。

願書を提出した時点で、まだ目標の基準点には達していませんでした。
こちらはもう気が気ではありません。
けれど息子は絶対にその学校しか受けないと言い張ります。

入試を一週間後に控えたときに、塾の先生と最終の面談をしました。
やりぬくこと。
やりきること。
取りこぼしをしなければいける。
その時を境にラストスパートできるようになりました。
やっぱり私は気が気ではありません。
だけど仕方がない。
満身創痍で挑もうとする息子に、成長とたくましさを感じながら、これまでの14年間のあれやこれやが浮かんできました。

もっとも向かないと思っていた受験。
ふんわりと好きなものだけを追い求めてきた息子。
勉強は好きだけど、きっちりつめるのは大の苦手。

そんな息子が、この受験体験を通して、大きくかわろうとしているのだと感じていました。
失敗するかもしれない。
傷つくかもしれない。
だけど悔いなく、自分で決めてチャレンジすることで、自分としっかり向き合ってほしい。
胃腸の調子が悪く、なかなか眠れない夜を何度も過ごしながら、私もまた満身創痍で入試当日を迎えました。

生活のリズムを整えて試験時間中に眠くならないように。
朝は早めに起きて、湯船につかるか、熱めのシャワーを。
朝食はしっかり。

昼食のお弁当は和食で軽め。

ようやく迎えた入試当日。
息子は意気揚々と出かけて行きました。
「希望する学校にチャレンジしてよかったな」と背中を見送りました。

よく、人生をマラソンに例えますが、受験勉強もまさにマラソンのようだなと息子の伴走をしながら感じています。

地道な練習と努力。

本番当日にピークを持っていくコンディショニング。

悔いなく力を出し切って完走し、気持ちよくゴールテープを切ってほしい。

 

おかげさまで本人は当日力を出し切ることができ、結果がどうであっても悔いなく高校生活に向かえるよと言ってくれました。
私はもうホッとして、どーっと疲れが出て、その日の夜からは枕を高くして眠れるはずが、夜中に具合が悪くなり、翌日はぐったりとなってしまいました。

もう少し若ければなー。
高齢出産母の心からの叫びです。
そして長く遠く、たどり着けるか不安を感じ続けてきた息子が独り立ちする日がそう遠くないことを感じています。

 


<かもみぃみるのプロフィール>
1963年生まれ。41歳で結婚、42歳で出産した一人息子は現在中3。産後は体調を崩すなか、孤育てや介護、看取りも経験しました。音楽と踊りが大好きです。結婚までの、そして結婚後の様々な職歴と学びを活かして、数年前から女性の心身のウェルネスをサポートする講座やレッスンを行っています。「その人らしさを大切に。ゆるめること、ながめること、味わうことでよりよく生きる」を目指しています。

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