氷がプカプカと浮かぶ海にシロクマが一匹、草が生い茂った島にひとりポツンと座っています。心なしか遠い目をして、なんだか途方に暮れている様子です。
ここは北極海の、とある小島。
いつものように写真から何があったか考えみると・・・思い当たるのはやっぱり「地球温暖化」。氷が溶けて、青々とした海が広がっています。凍った大地は暖かさにゆるみ、雑草があちこちから顔を出しています。白い世界は、気がつけば常に緑の世界に・・・。
「写真から何があったか」を考えた今回は、その先の「だとしたら、どうする?」に思いを巡らせてみましょう。
地球温暖化が加速し、この先、シロクマにとっても、人間にとっても一層住みにくい過酷な環境になるとしたら、あなたはどうしますか?ちょっと、考えてみましょう。
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さて、どんなことが浮かびましたか?
地球温暖化に少しでもブレーキをかけるために、今からでもできることをやっていこう。家電やクルマを次に買い替えるときは、環境性能の高いものにしようかな。自然エネルギーを使った電力プランへの切り替えを検討してみてもいいかも。ガソリン車の使用を控えて、公共交通機関や徒歩、自転車などを使う機会を増やしたら多少は貢献できるかな・・・など、いろいろな考えが浮かんだかもしれませんね。あるいは、既に実践している方も多くいらっしゃるかもしれません。
反対に、地球規模の大きな変化は、私一人のちっぽけな力ではどうにもならない。私が何かしたところで結果が出るのはずっと先で、しかも結果が出るかもわからない。だとしたら何かやる意味はあるのかな。そんな思いがよぎった方もいらっしゃることでしょう。それもまた自然な感覚です。自分と比べてスケールが大きすぎる問題はどこからどう手をつけていいのかわからなくなりますよね。
地球は大きな時間軸の中で寒暖を繰り返していますが、その基本的なうねりに加えて、私たち人間の活動は温暖化を加速させる方向で変化を上乗せしています。それがみんなを苦しめそうな方向に働いているのなら、その動きを緩める必要があるかもしれません。
温暖化が化石燃料の使用とともに時間をかけて進んできたのなら、その逆の動きも時間をかければできるはず。温暖化は一気に進んだのではなく、世界の人々の日々の小さな選択の歴史的な積み重ねで進んだのならば、私たちの日々の小さな選択を変えるだけで違った未来が積みあがっていくはず。大切なのは、覚悟を決めた大きな決断よりも、日々のちょっとした小さな決断の数々をあまり気負わないレベルで続けていく「持続性」なのかもしれませんね。
まんなか世代は、いろいろな小さな決断を重ねながら歩んできた人たち。振り返るとそこには「私」という「像」ができています。では、ここから先はどうありたいか。その「像」はこれから先の日々の小さな選択の結果でもあります。
日常生活の中で、自分が望ましいと思う方向の小さな選択を重ねていく。
そう考えると、「自分のこと」も「地球のこと」も一緒だな、と思えてきませんか?
なにげない小さな選択が未来をつくる。薄かった氷が年月をかけて揺らぐことのない分厚い氷の層になっていくように。すると、その氷床をあのシロクマがノッシノッシと力強く歩く未来が見えてきませんか?
〜執筆者プロフィール〜
ふうりん堂(ペンネーム)
さいたま市在住。広告代理店の戦略プランナー。人生100年時代のこの先半分をどう生きるかを考えて、心理カウンセラーを志し「カウンセリングルーム ふうりん堂」https://cocoro808ca.jimdofree.com を開設。資格:上級心理カウンセラー、ポジティブ心理学実践インストラクター、産業心理カウンセラー。趣味:苔テラリュウムと豆盆栽。夢:さいたま市が誰もが超気軽にカウンセリングを利用するウエルネスシティになること。